【ホラー小説大賞】 先日、曽根圭介の「鼻」を読んだ。三編収録の短編集なのだが、三編とも、思わずうーんと唸ってしまう、とても良い具合の作品だった。 曽根圭介しかり、恒川光太郎しかり、ホラー小説大賞の受賞者は所謂「日常、普遍的な発想の転換」に優れているように感じる。恒川光太郎の作品は、導入、テーマに目新しさは感じなくとも、それを上手く転換、飛躍させることで、これまでに無い魅力を存分に味わわせてくれる。恒川の手にかかれば、道端に汚れて転がっている日常、題材が見る見るうちに光り輝き、生まれ変わっていく。これは作家として、とても素晴らしい才能だと思う。今回読んだ限りでは、曽根圭介も、恐らく同様の才能を保有している。ホラーというテーマが、優れた人材を引き寄せるのであろうか。その豊潤な畑から、僕はまた一作品、新たな果実を購入した。「姉飼」。きっと、面白い作品であろう。いま読んでいる作品が終わったら、読もうと思う。 15:36 コメント(0)/トラバ(0) [コメントを書く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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